何故来たか不思議でしょ? 勝てるわけもなーいのーにー

もし君が人生で良き理解者に出会えないのであれば、君は悪しき理解者とで会ってしまったとき、それが理解者であるが故にどれだけ悪でも手放すことができない。
――――蝉ミキサー<蛇の王国>

さて、前回の記事は「驚いたことに、ブログに書きたいことがない。」から始まったわけだけれども。
割とアレって本音で、わりと今の私に語りたいこと、語るべきことはあまりないというのがまあ、私の偽らざる実感だ。いやまあ、なんだかんだで貯金というか考えていたことは山のようにあるので書こうと思えばいくらでも書けるとは思うのだけれども。それでも、なんだろう、動機がないのだ。世界にぶつける怒りがないのだ。
ところで更新がないということを話題にするブログってもう末期だと思う。でも、そうまでしても更新したいという気持ちがきっとブログを支えるのだ。私はそう信じてる。


そもそもなんで気軽に書けないのかしら。その理由を考えてみました。
(1)ブログとなると長文を書かなければいけないという思うが、長文を書くのは面倒。
(2)せっかく一記事を書くのなら読む価値のあるちゃんとしたテーマを選びたい。
(3)ちゃんとしたテーマで長文を書くのならそれなりにちゃんとした文章にしたい。
まあ、こんなもんかしら。

そんなわけで今回は
(1)短い文章の集合で
(2)軽いテーマで
(3)読み返さない勇気を持って
更新したいと思います。
とりあえずかわいいと思う女の子とか、いいと思うシチュエーションについてでも書きます。


・「僕と一緒にどこか遠くに逃げよう!」って言ってさしだした手を振り払われる。
なんだろ、少年の全能感とか爽やかさとか、そういうのが現実に負ける感じがいいと思う。
女の子は男の子よりも早く現実をみるようになるとかそういう感じ。

・ずっと冷めてたけどようやく応援したい人を見つけた少年が警官隊にぶつかっていって当然すぐに取り押さえられる。
まあ、本人も冷静になったら「そりゃ警官隊には勝てないがな」って思うんだろうな、ってところを無理でもやろうとする熱さと、それがあっさりと現実の前に負ける感じ、いいと思います。
なんだろ、青春小説っぽい。私、青春小説って言ったとき挫折のイメージがあるんですよね。誰もが若いときの全能感のある世界のままじゃいられないじゃないですか。やっぱりそこを折られると思うんですよね。
でも、折られてなお、現実を知ってなお、それでも肯定できるようなものであるべきだと思うんです、青春。そりゃあ、子供っぽい思考で、いつか大人になったらそんなことやらなくなるでしょう、人に迷惑をかけるでしょう、警官隊に勝てるわけないし、そんな思う通り上手くいくはずないし、人と同じように生きた方が利口だし、そろそろテストも近いしね、でも警官隊にぶつかっていこう。

・信じろと言われたら鴉が白いと言われても、それを信じている風に振る舞うことはできるけど信じることはできない、みたいな感じでどうしようもない感じに愛を疑われる。
これ、疑われると書いたけど正確には「愛の不在を信じられる」ですね。
こっちは頑張って愛してると何度もいうし、向こうも「うんうん~、そういうことにしとくね~。永遠の愛はあるよね~」ってコメントするんだけど決して信じてはくれない、みたいな。
うん、どうしようもない。せめて反論とかしてくれればいいけど、決してしない。朝帰りしてもなにしても「浮気なんてしないよ」と言えば疑う素振りをやめるけど信じてはくれない。
そういうどうしようもなさ、いいと思う。

・好きな人の視界に入り続けるには面白がらせ続ける必要があるので、入れ墨をいれたり腕を折ったり自分を燃やしたしりして最終的に死ぬ女の子。
まあ、よくあるかまってちゃん的なアレを極端にした人が、残虐趣味で他人に無関心な人に出会ってしまったみたいな。 ラクドス教団系交際。

・これまで組織で私の部下としてずっとやってきた相方の少女に組織と俺のどちらかをとらなくてはいけない場面がやってきて、私の方を取ってくれると心から信じてるところを「猫は飼い主ではなく家になつく生き物ですから」って言われて組織の方を取る後輩。
自分を猫に例えるあたりがかわいい。
あと、頭よさそうなあたりがかわいい。

・私が保護者気分で愛を注いでいる優秀強者系少女が適度に私を立てつつ私の見えないところで敵や障害を一切の情け容赦なく排除してくれる。
大人っぽくて強くて賢い少女が、それでも他人に依存するのとてもいいと思う。 彼女はとても賢くて強いのでいつだって目的を達成するのに最善の手段を思い付くんだ。(それはもしかたしたら少々過激だったり残酷だったりするかもしれない)
でも彼女は目的の設定を誤ってしまった。他人に依存してその人を幸せにするということを人生の目的にしてしまった。 そういう女の子、とてもかわいいと思います。

・残酷なことを説明するときに「○○の効率的なやり方、ってご存じですか?」っていう例え話から始める年下の女の子。
○○、には例えば「豚の個体管理」とか「犬の教育」とか「故障品を出荷しない方法」とか、まあそういうのが入ると思ってください。
それは基本的に人間には適用されないシステムだ。それはとても効率的だが残酷だ。あるいは罪人には適用されるかもしれない。だが、罪のない人には決して適用されない。
それを彼女は人間に適用して説明する。それは効率的だから正しいと信じて。かわいい。

・年下の女の子と笑顔でなあなあにしばらく話してるところに、ふと急に無表情に「嘘つき、本当はどうでもいいくせに」って女の子からなじられるの、いいと思う。
自分を理解してくれる存在はとてもいいというのは君も頷いてくれると思う。
そして自分を好いてくれる存在もとてもいい。
彼女は私の嘘に気付いてしまった。そしてそれに深く傷つき――――だから反撃した。
それは理解者であることと、好意を抱いていることの証明じゃあないだろうか。

・後輩の女の子に艶やかにそっと「恥知らず」って耳元で囁かれる。
さっきと同じで自分の理解者が自分を断罪するシチュエーションだ。
今度のはさっきと違って、彼女は楽しそうだ――――少なくても表面上は。
そして、私と同じように考えて私のことをよく理解したら、きっとその女の子は私を断罪したいと思うはずだ。何故なら私は私にそういう感情を覚えているからね。だから理解者は私に攻撃的な感情を抱くはずだ。もし、私が嘘をついている罪悪感を覚えたら、きっと彼女はそれを断罪するだろう。
何故なら彼女は私の理解者だからだ。

・「私、貴方のためならなんでもします!もし貴方が2LDKに住みたいけどちょっと賃料が高いと悩んでいるならてきとーな部屋に侵入して不審死して賃料を下げます!」などと言われる。
なんでもしてくれる存在は便利だ。
もしそれが本当に狂ったことでも、どうでもいいことでも、命を捨てでも実行してくれるなら、それはとても便利で素敵なことだろう。

・心から好きになった女の子と付き合い始めたんだけど身体が目的だと思われて向こうが必死になって性行を迫ってくる関係に横たわる理解しあえないもの同士の関係。
とてもいい。とてもいいものには言葉はいらない。
いや、この二人には話し合いが必要だとは思うけど。

・勘違いによって関係が成り立ってるけど、片方が勘違いに気付いていて、もう片方が勘違いに気付いていることに気付いているけど、お互い気付いてない体で継続する関係。
こういうちょっと歪んでるのが私は好きなんだ。

・昔の自分を尊敬しているだけに今の堕落した私が許せなくて憎悪をぶつけてくる後輩。
こういうキャラクターにツンデレというレッテルを貼るのはとても無粋なことだと思うけど、この後輩がまた好意と尊敬をぶつけてくる日が来るとしたらすごくかわいいんだろうね。


以上。