夢ならたくさんみた醒めたままでもまだ会いたい

大人になる前に死ぬことだけが、もう摩耗して消えてしまったあの感情が勝つ唯一の手段だったように思う。

中二病という言葉、キャズム超えた感じありますね。みなさんこんにちは、蝉ミキサーです。 ちなみに件のアニメは観てません。
中二病という言葉について語ることがすでに敗北みたいな社会になっている気がしますけど(主に私の中で)それでもあえて今日はこのテーマで行きます。


中二病という言葉が流行ってて「いや……邪気眼中二病は違うやろ……」みたいなことよく聞くし、最初と使われ方違うよね-、みたいなこともよく言われるけど初期の使われたかたがされていた現場にいたわけでもないのでまあ、そこは私は文句を言う立場にはないのだけれども、なんだろう、それでもやっぱりたまーにこの言葉不愉快になりますね。 前に「言葉の定義って議論する現場現場で調整していけばいいよねー」みたいなことを私は語ったけど(リンク先は英語)、まあそうでない現場もあると思うのです。
例えば「リア充」って言葉あるじゃないですか。あれとかめっちゃ人によって意味が違う単語だと思うんですよね。私が見た中で一番無茶いうなよ感があったのは「店員さん以外の人と話すのはリア充」とかだし、まあそれは極端な例にしても「友達がいたらリア充だろ」とか「恋人がいたらリア充」とかまあ、人によって本当違うように思います。 まあ、私はあんまりリア充という言葉を使う文化圏の人間じゃないけど、あれってそんな曖昧な定義でもけっこう問題なく回っているように思うのよね。いや、むしろ意味なんてものがぼんやりとしていて広い人間が使える方が流行りやすいとすら言える。一昔前のブームだと"萌え"とかもまあそんな感じですね。
こういう現場を見てしまうと「言葉は議論のための道具であって、その現場内で定義が定まってればいい」みたいな定義絶対主義みたいなのはちょっと違うよなー、みたいに感じます。いやまあ、言葉とは定義の仕方という話なのは変わらないんだけど、その方向性の違いというか。
思うに「リア充」って言葉は実は「対象の属性」を表わす言葉じゃなくて「妬ましい」っていう感情についた名前だと思うのですよ。だから「確かに恋人とかいないけどおれは趣味で楽しいしある種リア充だよ?」みたいな人は「それを表わすのにリア充という言葉必要なくありません?」というか「お前はその言葉を使う必要のない人間だよなー」って思います。大切なのは言葉の定義じゃない、奥にいる人間の心だ。
そういう視点で中二病という言葉を見ると、それが100%の嘲笑として使われていると腹立つなー、って感じる自分に気付きます。なんだろう、そりゃあもちろん馬鹿にする単語ではあるんだけどそこに1%くらいの痛みや共感、そして憧憬を覚えていて欲しいのです、中二病という言葉で何かが否定されたり馬鹿にされたりするときそこでは凄く大切なものが失われていると思うので、次は「中二病」って言葉を口にする人間を馬鹿にする言葉が流行ればいいんじゃねー、とすら思います。
かつて中学生2年生だった私たちが、口にするから美しいのだと思います、あの言葉は。いや、その言葉が使われ始めた現場にいたわけじゃないから起源は知らないけど、きっとそういう言葉だったんだと思う。


まあでも、そろそろどんな意味で使っても大丈夫みたいな感じがあるので中二病診断クイズとかやってみようと思います。

ここは冷蔵庫のなかった世界ゼル・リドル。貴方は各家庭に氷を売る氷屋会の会長です。各家庭は食品を保存するために氷を買っているので基本的には安定した職業でした。そう――あの冷蔵庫というものが作られるまでは。 ですが貴方にはまだ手はあります。氷屋会の会長という権力を使えば、もしかしたら冷蔵庫の流通を止められるかもしれません。さて、貴方はどうしますか?


A,氷とともに生きてきた貴方は停電したら全ての食材が腐る冷蔵庫なんて信じられないので、心から冷蔵庫を否定して、人々の生活のために冷蔵庫の拡大を防ぐ。
B、数多くの部下や自分の生活を守らなければいけない。冷蔵庫の素晴らしさを感じながらも、貴方は権力を用いて冷蔵庫の流通を妨害する。
C、冷蔵庫、これが広まれば民は安全に食材を食べることができ多くの人々が救われるだろう。貴方は氷屋の段階的縮小とを決定した。



ちなみにこれみんな気付いてるかもしれないけど何を選んでも「貴方は中二病ですよ」って言います。 Aを選んだ貴方は、人間の知性を馬鹿にして世界を斜めに見ている。老害どもが世界を悪くするというその価値観と、どうせ上手く行くわけがないというマイナス思考が格好いいと思うそのセンス。いわゆる中二病です。貴方が考えているのと同じくらい他人もちゃんとものを考えています。
Bを選んだ貴方は、人間は利害で動く生き物だと思っています。自分の利益を守るためだけに人間は悪いことをするし、権力者は裏でなにか陰謀を企てているというその世界観。いわゆる中二病です。そんな権力者だって悪いことばかりしていません、だいたいそんな陰謀で裏で世界を動かすようなことをできるほどたぶん組織って情報が漏れないものでも優秀でもないです。
Cを選んだ貴方は自分はそういう状態で正しく動くことができると考えています。その、学校にテロリストが侵入してきたとき自分一人冷静に動いて戦えると考えるクソみたいな思考と、正義のために自分を犠牲にすることを格好いいと思うそのセンス。いわゆる中二病と言わざるをえません。生活って大切なんです、人間はそんな格好よくは生きられません。


ふむ、これ書いてて気付いたけど私は中二病の本質は「他人のことを尊敬していない」だと思ってる感じがありますね。つまり周囲を馬鹿にしたり、政治家を馬鹿にしたり、組織を運営している人は自分より無能ばかりだからこんなクソなシステムで動いていると考えるようなそういう感じです。
古いシステムは現状に合っていないが動きだいたシステムは既得権益という化け物によって変わることができない。新しいシステムは新しいが故に時の洗礼を受けていないために合理的でない。みたいなことをぼんやり思ったりするけどその話はまた今度。